子育て8

漢字教育
 横峯さんは、「簡単な文字から教えて行く」と言う方法を、お採りですが、どうも、そうでもないらしい。NTTと電気通信大学の共同研究では、「かな」を読むときには我々は左脳しか使わないが、漢字を読むときには左右の両方を使っているということを発見しました。

 通常、左脳は言語脳と呼ばれ、論理的知的な処理を受け持つとされています。そして、右脳はパターン認識が得意とされています。すなわち、漢字は複雑な形状をしていますので、右脳がパターンとして認識しているらしい。そして右脳と左脳が協業しているらしい。

 日本道路公団が、かつてどういう地名の標識を使ったら、ドライバーが早く正確に認識できるか、という実験を行いました。「TOKYO」「とうきょう」「東京」の3種類の標識を作って、読み取るのにどれだけの時間がかかるかを測定したところ、「TOKYO」は1.5秒だったのに対し、「とうきょう」は約半分の0.7秒、そして「東京」はさらに、その十分の一以下の0.06秒だったそうで、正しく、パターン認識ではないでしょうか。

 英国ケンブリッジ大学のリチャードソン博士が中心となって、日米英仏独の5カ国の学者が協力して、一つの共通知能テストを作り上げました。そのテストで5カ国の子ども知能を測定したところ、日本以外の4カ国の子どもは平均知能指数が100だったのに、日本の子どもは111だった。知能指数で11も差が出るのは大変なことだというので、イギリスの科学専門誌「ネイチャー」に発表された。
 博士らがどうして日本の子どもは知能がずば抜けて高いのか、と考えた所、この5カ国のうち、日本だけが使っている漢字に行き着いたそうです。これは、石井式漢字学習で知能指数が130にも伸びる、という仮説と符合していることになります。

 石井式漢字学習というのを初めて知りました。また、漢字仮名交じり文を考案してくれた先人に感謝しなければなりません。